10X リン酸緩衝生理食塩水 (PBS)の作り方、生理食塩水との違い【実験プロトコール】

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実験プロトコル
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10X リン酸緩衝液 PBS(-)の作り方

MilliQを800ml準備します。

  1. Na2HPO4 (dibasic anhydrous)を14.4 g または、Na2HPO4 · 2H2O (dibasic dihydrate) を18.1 gまたは、Na2HPO4 · 7H2O (dibasic heptahydrate)を27.2 g
  2. NaClを80g
  3. KClを2g
  4. KH2PO4 (monobasic anhydrous)を2.4 g
  5. 上記をMilliQへ入れ、スターラーで混ぜます。

最後に1Lへメスアップします。

必要に応じてオートクレーブまたは0.22umのフィルターで濾過します。

1XのPBSにすれば137 mM NaCl, 12 mM Phosphate, 2.7 mM KCl, となります。

pHは1xに希釈した時に7.4へ合わせてください。10xPBSはイオン強度が高いため、10xPBSの時点でpHを7.4に調整すると1xPBSに希釈した時にpHが下がることがあります。

カルシウムとマグネシウムを含まないPBSをPBS(-)と書きます。

10X PBS

10X リン酸緩衝液 PBS(+)の作り方

PBS(+)を作る場合は、上記に

CaCl2・H2Oを1.33g

MgCl2・6H2O を1g追加します。

PBS(+)はオートクレーブ滅菌すると沈殿するため、0.22umのフィルターによる滅菌にして下さい。

生理食塩水とPBSの違い

生理食塩水とPBSの違いは何でしょうか?

答えは、成分の違いにより、緩衝作用があるかどうかという点です。

生理食塩水の成分はNaCl、つまりただの塩水で、浸透圧が等張なだけです。

1Lあたり9g、つまり0.9%のNaClが入っています。

PBSの成分はKH2PO4(リン酸二水素カリウム)で、その名のPhosphate Buffered SalineのBの部分が一番重要で、緩衝作用が追加されている。

このサイトでは他にも色々な実験プロトコールや試薬の作り方についてまとめています。

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