この記事ではどうしても週末は研究室に来られない(来たくない)、けれども月曜から実験を再開して早く結果を得たいというお悩みを解決したいと思います。
大腸菌を扱う実験をしている人は、この悩みに直面したことがあると思いますが、簡単な解決法があります。
方法はすごく簡単です。結論から言いますと、
金曜日の夕方に大腸菌を播いたプレートをベンチの上(室温)に置いておくと、月曜日に丁度いい大きさのコロニーが生えています。
週末にかかってしまう大腸菌実験は悩ましい
大腸菌を播いてからシークエンスの結果を得るまでには通常は3日ぐらいかかります(分裂が早いコンピテントセルを使うなど裏技はあると思いますが)。
仮に次のような一般的な実験をするとします。
大腸菌を播く→コロニーをピックアップ(1日)→ミニプレップ(1日)→シークエンス(1日)
金曜日に大腸菌を播く場合
金曜日に大腸菌を播いてインキュベーターに入れてそのままにしておくと、月曜日には大腸菌が増えすぎてプレートが大変なことになっているので、土曜日にはプレートを一旦インキュベーターから取り出すために研究室に来なければいけません。
日曜日は休んだとして、月曜日から実験を再開すれば、ミニプレップをしてシークエンスの結果が得られるのは水曜日になります。
月曜日から実験を再開する場合
金曜日に大腸菌を撒くと、週末に研究室に来ないといけないので、それを避けるために週明けの月曜日から大腸菌を播くと、シークエンスの結果が得られるのは、なんと木曜日になってしまいます。
もし目的のコンストラクトが得られていなかった場合には、やり直さないといけないのですが、もうすでに木曜日なので、次の週末が近づいてきてしまっています。
週末に来ないでいいけど、水曜日に結果を得る方法
金曜日に大腸菌を播いて、月曜日にコロニーをピックアップする方法があります。
方法はいたって簡単で、プレートをベンチの上(室温)に放置して帰って下さい。
週末はラボに来なくても大丈夫です。
これは金曜日の夕方に播いてベンチの上に放置し、月曜日の朝に見たものです。
ちょうどいい大きさのコロニーが生えています。

この時の室温は25-27℃ぐらいでしたが、
夏場や真冬でラボの気温が極端に違うときには、コロニーの生えるスピードも異なりますので注意して下さい。
まとめ
大腸菌プレートを週末に放置する方法をご紹介しました。
週末にラボに来なくていいけど、結果をなるべく早く得たい人は是非お試し下さい。
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