研究留学の研究室選び【良いラボ、勢いのあるラボの見つけ方】

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留学

留学する前に「自分が行くラボは良いラボなんだろうか?」と疑問に思う方は少なくないと思います。

上司などから紹介してもらったラボに留学する場合は、そのようなことは少ないかもしれませんが、自分でラボを見つけて留学する場合などは、留学してから、ラボのアクティビティの低さに落胆して、こんなはずではなかった、となってしまったという話もチラホラ聞くことがあります。

せっかく海外まで来て研究留学をするのであれば、良い結果を出して、できれるだけ良い論文を出したいと思うのは、誰もが考えるところですよね。

すこしでも良いラボに留学することができれば、その確率はより高くなるでしょう。

日本の研究室であれば、学会や口コミなどで良い研究室、勢いのある研究室の評判は効くことがあると思います。超有名なラボであれば、日本からも評判も聞くことがあるでしょう。

しかし日本にいながらにしては、一般の海外のラボの評判やラボの様子というのは、なかなか簡単には調べることができませんね。

このセクションでは、いくつかの方法で簡単にラボのアクティビティを前もって推測することができる方法を紹介します。

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良いラボ、勢いのあるラボとは?

ボスがグラントをたくさん持っていれば、たくさん実験ができ、データが出てきます。データが出れば論文を出すことができます。論文が出れば、次のグラントを獲得しやすくなるという良いサイクルに入ります。

論文が出なければ、グラントは取れませんし、グラントが取れなければ、お金がなくなり、データが出ずに論文も書くことができないという、負のスパイラルに入っていってしまいます。

このようにグラントと論文は切っても切れない関係であり、研究を前に進めるための両輪をなしていますので、良いラボ、勢いのあるラボの一つの条件だと言えます。

もう一つは、ボスが自分の仕事を対外的にどれだけアピールしているか?という点です。

「自分の仕事はこんな風に世の中の役に立つんだぞ!」と世間にアピールをすると、企業とのコラボレーションする機会が得られたりして、研究費を貰えることがあります。また、欧米は寄付の文化が発達していますので、篤志家からの寄付を得られる可能性があります。

このようなグラント以外の研究費が得られると、ラボが上記の良いサイクルに入る確率が高くなります。

ここでは、良いラボ、勢いのあるラボとは論文をたくさん出している、グラントを多く持っている、対外的にアピールをしているラボのことと定義したいと思います。

良いラボ、勢いのあるラボの見分け方

Pubmedで検索する

ボスの名前をPubmedで検索することは基本中の基本ですね。ここ5年で何本論文を出しているかというところを見ると良いと思います。

そして重要なのは、共著(co-author)で論文に載っているではなく、ボスが責任著者(correspondence)となっている論文が何本あるか?、という点だと思います。

ラボのホームページをみる

まず、ラボのホームページの更新頻度を見て下さい。

ラボメンバーが最新となっているでしょうか?

Publicationの更新頻度はどうでしょうか?

ホームページを更新するということは、対外的にアピールしているということでもありますので、ホームページの更新頻度がラボのアクティビティのバロメーターとなるといえます。

アクティビティが低いラボは数年以上前から更新されてないこともあります。

今は大学などから強制的にホームページが作らされていると思いますが、それとは別に独自のホームページがあり、頻繁に更新されていればベストです。

ラボが所属している母体の広報のホームページを見る

次に、ラボが所属している母体(大学や研究所)の広報のホームページを見て下さい。

日本の大学でも「プレスリリース」という形で、研究成果を世間に発表しているところを見たことがあると思います。

とても良い論文が出れば、大学側から請われてプレスリリースを出すこともありますが、ほとんどの場合は論文が通ったことを大学側に自発的に知らせてからプレスリリースを出すのが一般的です。

したがって、大学全体のプレスリリースに良く載っているということは、それだけ意識的に対外的活動をしているということになります。

例えば、Stanford大学ではここです。

Press Releases Archive | Stanford News

検索ボックスがあれば、過去にさかのぼって検索もできます。

有力雑誌のメンバーをみる

次は、有力雑誌や自分が目標としている雑誌のeditorial boardを見ることです。

自分が研究している分野の有力雑誌のホームページに行くと、editorial boardのメンバーを見ることができます。ここに名前が載っている方は、その雑誌が扱う研究分野の中で、油の乗っており、良く名前が知られている人と言って良いと思います。

現在の研究領域はかなり細分化が進んできていますので、思ったよりも意外と小さなコミュニティーの中で(お友達同士のなかで)論文を査読しあっています。

Editorial boardメンバーであれば、ネームバリューがありますので、「あの人のラボから出ている論文か」ということで、わずかながらも下駄が履かされ、自分が目標とする雑誌に論文が通りやすいということになります。

いわゆる「名前負け」ですね。ただ、査読者と仲が悪ければ逆のパターンもあるかもしれませんが。。。

3大巨頭の学術雑誌であるCNSで例をあげますと、

Natureはこちらです。

Editors & Editorial Board | Scientific Data
Editors & Editorial Board

Scienceはこちらです。

https://www.sciencemag.org/about/editors-and-editorial-boards

Cellで言えばここを見て下さい。

DEFINE_ME

Cellのeditorial memberには山中伸弥先生もいらっしゃいますね。

CNSのような超一流雑誌では、雲の上の人のようなスター研究者が多いですので、そのラボにアプライするのも非常に難しいかもしれません。そのような場合は、自分が目標としている雑誌のeditorial boardでも良いと思います。

Grantomeでグラントの獲得状況を検索する

この方法は意外と知られていないかもしれません。

Grantomeというサイトで、NSF(National Science Foundation)、NIH(National Institutes of Health)のグラントと獲得履歴が検索することができます。

https://grantome.com

いくつかのラボを例に出してみます。

まず、安定してそうなラボを2つお見せします。

2008年から2019年まで上昇傾向ですね。7個グラントがある年もあります。すごい!
このラボも2003年から2019年まで上昇傾向で、今後も安定が予想されますね。

この2つのラボは2020年に留学しても、お金に困ることはない可能性が高いと思います。

次にこのラボです。

2011年をピークにグラントの件数は低下傾向ですね。

おそらく今もグラントを出し続けているのでしょうが、残念ながらここ数年は新たなグラントが取れていないようです。

2019年には有効なグラントが1件となってしまっています。

NIHの一般的なグラントであるR01は通常は4年期限ですので、もし2020年にこのラボに留学した場合には財政難に陥る可能性があり、最悪の場合はラボが潰れてしまうこともありえます。

ただ注意したいのは、グラントは必ずしもNSF、NIHからだけるとは限らないということです。大学の場合は人件費の一部は大学から出ていたりします。

ボスが会社を運営しているケースもありますので、その場合はその会社から研究費を拠出していることもあります。

上記の寄付などの他の財源から研究費を持ってくることもありますので、あくまでも一つの参考指標としてください。

まとめ

良いラボ、勢いのあるラボの見分け方

  • Pubmedで検索する
  • ラボのホームページの更新頻度を見る
  • 母体の広報のホームページを見る
  • 有力雑誌のeditorial memberを見る。
  • Grantomeを見る。

これらを組み合わせることによって、研究留学をする際のラボ選びで失敗する確率は減ってくると思います。

みなさんが研究留学するときの参考になれば幸いです。

また、こちらの投稿も参考にして下さい。

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